サラリーマンなどの給与所得者の場合、年金制度はまず全国民共通の国民年金(基礎年金)、被用者が加入する厚生年金という2階建て構造になっています。
さらに、企業によってはそれぞれ独自に加入したり運営したりしている私的な年金制度を持っているところもあります。
この言ってみれば3階部分に当たる制度を、企業年金といいます。
企業年金には、確定拠出型と確定給付型の2種類があります。
前者は拠出金すなわち掛金の額が一定で、将来受け取る年金や一時金の額が運用実績に応じて変動します。
前者の代表的な制度が、確定拠出年金です。
一方、後者の場合は給付額(厳密にはその算定方法)があらかじめ決まっており、その給付水準に見合うように掛金の額が定期的に見直されます。
なお、確定拠出年金はさらに個人型と企業型の2種類に分かれます。
両者を比較した場合、個人型が自分の支払うべき掛金の額を自由に決められるのに対して、企業型は企業内で統一したルールのもとに拠出を行うという違いがあります。
確定拠出年金は運用会社はどこでも同じというわけではありません。
それぞれ運用成績が異なりますので、好成績をあげている評判の良いところを選ぶことが大切です。
ただ企業型確定拠出年金の場合は、自分で好きな会社を選ぶことができません。
選ぶことができるのは個人型確定拠出年金のみです。
個人で加入する場合は、じっくりと比較してみると良いでしょう。
どのような商品が用意されているのか、手数料はどれくらいか、スイッチングにかかる時間、そして運用成績はどうなっているのかなど、調べられる範囲でしっかりと情報を入手することをおすすめします。
名前のよく知られている大手もあれば、あまり聞いたことのないところもあるかもしれません。
大手は安心感がありますが、確定拠出年金自体比較的新しい年金制度なので、新興企業も悪くはありません。
また、ネット上での操作が分かりやすいということも大切です。
多くの場合、ネット上で取り引きすることになるからです。